【肩を揉んでもすぐ戻る方へ】肩の“奥”にある肩甲下筋とは?腕の重だるさ・動かしにくさとの関係
2026/08/19

「肩がつらくてマッサージを受けるけれど、数日するとまた元に戻る」
「肩の表面はほぐれている気がするのに、奥の方に重さが残っている」
「肩だけではなく、腕までだるく感じることがある」
そんな経験はありませんか?
肩こりというと、多くの方が首から肩の上にある筋肉をイメージすると思います。
もちろん、首から肩にかけての筋肉が緊張しているケースは多くあります。ただ、何度ほぐしても繰り返す場合は、表面の筋肉だけではなく、肩関節を支えている“深い筋肉”や肩甲骨の動きまで確認することが大切です。
そこで今回は、あまり聞き慣れないけれど肩の動きにとても重要な、
「肩甲下筋(けんこうかきん)」
について分かりやすくご紹介します。
■肩甲下筋は「肩甲骨の裏側」にある筋肉です

肩甲下筋は、肩甲骨の前面、つまり肋骨側にある筋肉です。
背中側から肩甲骨を触っても、そのさらに奥にあるため、自分で直接触るのは難しい場所にあります。
肩甲下筋は、
- 棘上筋
- 棘下筋
- 小円筋
- 肩甲下筋
からなる**ローテーターカフ(腱板)**の一つです。
ローテーターカフには、腕を動かすだけではなく、腕の骨である上腕骨を肩関節の適切な位置に保ち、肩を安定させる大切な役割があります。
肩甲下筋はその中でも、主に**腕を内側へ回す「内旋」**という動きに関わります。
例えば、
- 服を着替える
- 背中に手を回す
- バッグを持つ
- 車を運転する
- パソコンを操作する
- スマートフォンを見る
といった日常動作でも、肩甲下筋を含む肩周囲の筋肉は常に働いています。
■「肩を揉んでも取れない」方は、肩の奥にも目を向けてみましょう
例えば、次のような感覚はありませんか?
- 首や肩を揉んでもらっても奥に何か残っている
- 肩甲骨周辺が重い
- 腕を上げると肩が詰まる
- 背中に手を回しにくい
- デスクワーク中、肩の前側が窮屈に感じる
- 腕全体がなんとなく重だるい
- 左右どちらか一方の肩だけ調子が悪い
こうした症状があるからといって、必ず肩甲下筋が原因というわけではありません。
ただ、肩甲下筋を含むローテーターカフや肩甲骨周囲の筋肉がうまく連動していない場合、肩の動かしにくさや違和感につながることがあります。
肩関節は非常に可動域が広い関節です。
その分、肩甲骨・上腕骨・ローテーターカフ・胸郭などが協力して動く必要があります。
近年の肩痛に対する考え方でも、一つの筋肉だけではなく、肩関節と肩甲骨を含めた全体の動きや筋力を評価することが重視されています。
■デスクワークで肩の前側が縮こまりやすい理由

現代では、パソコンやスマートフォンを見る時間が長くなっています。
その姿勢を思い浮かべてみてください。
腕が体より前に出て、肩も少し前へ入り、背中が丸くなっていませんか?
この姿勢が長時間続くと、
「腕を前に置いたまま、同じ姿勢を長時間維持する」
ことになります。
すると、大胸筋や小胸筋など肩の前側の筋肉だけでなく、肩甲下筋を含む肩関節周囲の筋肉にも偏った負担がかかります。
問題なのは「巻き肩だから肩甲下筋が短くなる」と単純に決めつけることではありません。
長時間同じ姿勢を続けることで、
動かす時間が少なくなる → 関節の動きが小さくなる → 一部の筋肉ばかりを使う
という状態になることです。
この状態が続くと、いざ腕を大きく動かそうとしたときに「動かしづらい」「詰まる」と感じやすくなります。
■肩甲下筋の働きが偏ると、こんな動作に違和感が出ることがあります
肩甲下筋は腕を内側へ回す働きがあります。
そのため、肩甲下筋を含む肩関節周囲のバランスが崩れると、反対方向である腕を外へ回す動作や、腕を高く上げる動作で違和感が出ることがあります。
例えば、
- 髪を洗う
- ドライヤーを使う
- 上着に腕を通す
- 高い棚の物を取る
- 背中に手を回す
- バンザイをする
といった場面です。
ただし、ここでも大切なのは、
「この動きができない=肩甲下筋が悪い」ではない
ということです。
肩の動きには複数の筋肉や関節が関係しています。
ローテーターカフの機能だけでなく、肩甲骨が胸郭の上を適切に動くことも重要です。肩甲骨の機能異常がある肩痛では、肩甲骨周囲を含めた運動療法によって痛みや機能が改善する可能性も示されています。
■「筋肉が硬い=強い」ではありません
ここはぜひ覚えていただきたいポイントです。
触って硬い筋肉を見ると、
「この筋肉を使いすぎて強くなったのかな?」
と思うかもしれません。
しかし、
硬い筋肉=強い筋肉
とは限りません。
むしろ、別の筋肉が十分に働いていないため、一つの筋肉が頑張り続けていることもあります。
例えば、肩関節を安定させるローテーターカフや肩甲骨周囲の筋肉がうまく連動していなければ、特定の場所に負担が集中しやすくなります。
そこで硬い部分だけを毎回ほぐしても、
体の使い方が変わらない → また同じ場所に負担が集中する
ということが起こります。
「マッサージを受けるとその日は楽。でも数日すると戻る」
という方は、この視点で身体を見直すことが大切です。
■大切なのは「緩める」だけでなく「使える状態に戻す」こと
肩の筋肉が過剰に緊張している場合、まず動きにくくなっている部分を確認し、必要に応じて筋肉や関節の動きを整えていきます。
しかし、それだけで終わらせないことが重要です。
現在のローテーターカフ関連肩痛に対する保存的な考え方では、運動療法が第一選択の一つとされ、筋力や機能に合わせた運動が重要視されています。
つまり、
緩める → 動きを確認する → 必要な筋肉を使う
という流れです。
例えば状態に応じて、
- 肩関節をゆっくり外へ回す運動
- ローテーターカフを働かせる軽い抵抗運動
- 肩甲骨を動かす運動
- 胸郭を動かす呼吸運動
などを取り入れていきます。
ただし、痛みが強い状態で無理にチューブ運動やストレッチをする必要はありません。
「何を鍛えるか」より先に、今どの動きができていて、どこで動きが止まっているのかを確認することが大切です。
■腕のだるさ・しびれは「肩だけ」と決めつけないでください
ここはとても重要です。
肩関節周囲の状態によって、腕が重い・だるいと感じることはあります。
しかし、腕や手のしびれまで出ている場合は、肩甲下筋だけで説明するべきではありません。
首から出る神経が刺激される「頸椎神経根症」などでも、
- 腕のしびれ
- ピリピリする感覚
- 痛み
- 握力低下
- 腕に力が入りにくい
といった症状が起こります。
「肩がこっているからだろう」と思い込まず、症状の出方を確認することが必要です。
特に、
- 腕の力が徐々に入りにくくなっている
- 手先が急に不器用になった
- 歩きにくさが出てきた
- 強い痛みが続いている
- 突然、片側の腕や顔にしびれが出た
- ろれつが回らない
- 激しい頭痛やめまいを伴う
といった場合には、整骨院で様子を見るのではなく、速やかに医療機関を受診してください。
進行する筋力低下や歩行異常などは、早期評価が必要な神経症状として挙げられています。
■「肩こりだから肩を揉む」から、一歩先へ
肩がつらければ、肩を揉みたくなります。
それ自体が悪いわけではありません。心地よく感じたり、一時的に楽になったりすることもあります。
ただ、
「何年も繰り返している」
「毎回同じ場所が硬くなる」
「肩の表面ではなく奥が重い」
「腕を動かしにくくなってきた」
という場合は、
“どこが硬いか”より、“なぜそこに負担が集まっているのか”
を見ることが大切です。
肩甲下筋だけでなく、
- ローテーターカフ
- 肩甲骨の動き
- 胸郭
- 首
- 姿勢
- 日常での腕の使い方
まで含めて考えることで、「毎回同じ場所をほぐす」だけとは違った視点が見えてきます。
■こんな方は、一度「肩の動き」を確認してみてください
- 肩を揉んでもらってもすぐ元に戻る
- 肩の奥に重さが残る
- 腕まで重だるくなる
- 腕を後ろへ回しにくい
- バンザイしたときに左右差がある
- デスクワーク後に肩が前へ詰まる
- 片側だけ慢性的に肩がつらい
一つでも当てはまるからといって、必ず肩甲下筋が原因ということではありません。
しかし、長年「ただの肩こり」と考えていた不調でも、実際には肩関節や肩甲骨の動き、ローテーターカフの筋力、首や胸郭など複数の要素が関係している可能性があります。
肩の痛む場所だけではなく、“肩がどう動いているか”を見る。
これが、繰り返す肩こりを考えるうえで非常に大切な視点です。
つながり整骨院では、症状のある部分だけでなく、肩関節の動きや肩甲骨の位置、姿勢、筋肉の使い方などを確認しながら、お身体の状態に合わせた施術や運動をご提案しています。
「肩を揉んでもすぐ戻る」「肩の奥に違和感がある」「腕まで重くなる」など、気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
アクセスに合わせて10店舗から選べる!
ご予約はこちら
2026年 8.5(水)
坂之上院 OPEN!
8/1(土), 8/3(月), 8/4(火)無料施術体験会開催します!詳細はこちら!
キッズスペース完備
お子さま連れでも安心してご来院いただけます。
産後の身体の不調や子育て中の肩こり・腰痛も、お子さまと一緒にご相談ください。
ご予約はこちら
鹿児島市・姶良市を中心に10店舗展開中! 土・祝日も営業中、平日は夜の8時まで受け付けております。